【大館】秋田三鶏記念館|ひよこを見る|天然記念物指定の比内鶏

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秋田県大館市にある秋田三鶏記念館の紹介記事です。

今回は秋田三鶏記念館でたまごをふ化させヒヨコを飼育する過程をまとめました。

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秋田三鶏記念館とは

秋田三鶏記念館では国の天然記念物に指定されている比内鶏、声良鶏と、県の天然記念物に指定されてる金八鶏を飼育している施設です。

前の施設(山田記念館)の老朽化にともない、2010年4月に新しく秋田三鶏記念館としてオープンしました。

国や県の天然記念物である秋田三鶏に関する資料の保管と、原種の保存育成を行っています。

また春には比内鶏、声良鶏、金八鶏を飼っている飼い主さんから生まれたタマゴをお預かりし、タマゴをふ化させて1か月ほど育てる活動を行っています。

秋田三鶏記念館

大館市郷土博物館の敷地内に建設されており、外観は純和風のデザインとなっています。

秋田三鶏とは

秋田県北部で昔から飼育されてきた比内鶏、声良鶏、金八鶏のことです。

比内鶏

比内鶏は昭和17年(1942年)7月に国の天然記念物に指定されました。

大館市の比内地方、とくに山あいを中心に生息していた地鶏で、性格は勇ましく山にいる野生のキジに似ているとも言われています。

比内鶏を一代交配させた比内地鶏は美味しいと評判で、日本三大美味鶏、または日本三大地鶏とされています。

声良鶏

昭和12年(1937年)12月に国の天然記念物に指定されました。

日本三大長鳴き鶏と呼ばれています。

体重は5㎏ほどもあり、日本の鶏としては大型で均整のとれた美しい体型です。

寒さに弱いので、奥の部屋にいることが多いです。

金八鶏

昭和34年(1959年)1月の秋田県の天然記念物に指定されました。

比内鶏と声良鶏に比べると小柄ですが、闘争性に優れ、ケンカっぱやい性格の持ち主です。

目つきが鋭い。

その昔、金八(きんぱ)さんに飼われていたのできんぱ鶏と名付けられました。

それぞれの鶏の詳しいことはこちらをご覧ください。

孵卵室(ふらんしつ)

春3月末~4月上旬に比内鶏、声良鶏、金八鶏が産卵したタマゴをふ卵機に入れます。

ふ卵機とはタマゴを人口的にふ化させる装置で、正しい温度と湿度を保つことでより確実に安全な状態でヒナをふ化させるために使用される機械です。

温度約38℃、湿度約60%を保つとふ化することができます。

鶏のタマゴは産卵から約21日目でふ化するので、その間ふ卵機で管理されます。

ふ卵機

ふ卵機にタマゴを入れる際は、飼い主さんから預かったタマゴを取り違えないように番号を付けます。下写真はイメージです。

育すう室

たまごからかえったヒナが育つ場所です。

どの飼い主さんのヒナなのか区別できるよう、ヒナにリボンを付けます。

またこのヒナたちが天然記念物であることを証明するために、三鶏台帳に記録します。

三鶏台帳で付けた番号は、そのニワトリが一生持つシリアル番号になります。

リボンを付けたヒナは、育すう機の中で1か月間飼育されます。

育すう機の左側は保温室、右側は飼育スペースになっていて、寒いときは保温室で温めながら右側の飼育スペースで運動して成長します。

ヒナを育てる作業を終えると飼い主さんのの元に帰り、大人の鶏へ向けての飼育が始まります。

ふ化作業の流れ~スケジュール~

ニワトリのタマゴは21日間でふ化します。

ふ卵機の中にたまごを入れる(入卵)

産卵から2週間以内のタマゴを生産者さんから集め、ふ卵機の中にタマゴを入れます。

温度と湿度を管理しながらタマゴを回転、これは胚(はい)が殻に付かないようにするためです。

胚(はい)とはヒヨコの元になるもので、卵黄のてっぺんにポチっとあるやつです。

ヒヨコの元は黄身じゃなかったんですねww!

発育状態をチェックする(検卵)

入卵してから14日目、検卵を行います。

部屋を暗くしてたまごの上からライトを当て、その卵が有精卵(ゆうせいらん)か無精卵(むせいらん)か調べます。

有精卵であれば、順調にいけばヒヨコが生まれます。

無精卵の場合、いくら温めてもヒヨコが生まれることはありません。

ちなみにスーパーで売っているタマゴはすべて無精卵です。

ふ卵器の発生枠にたまごを移動する

19日目、タマゴを飼い主さん+母鶏ごとに小さな仕切りに分けて入れます。

ヒナが誕生する

21日目、ヒヨコが自分のくちばしで殻を割り、外に出てきます。

21日め以降ヒナを育すう機に入れる

温度と湿度に注意しながらヒナに水とエサを与え1か月ほど育てます。

ニワトリのヒヨコが大人の鶏になるまでの成長はとても早く、かわいらしい黄色いヒヨコの時期はわずか10日ほど。

その後は幼ビナ、中ビナと言い黄色の羽毛の下から茶色の羽が生え、しっぽの羽も伸びていきます。

下写真はふ化してからおよそ30日目のヒナですが、確かにもう大人な雰囲気が。

足が伸びると成長したなって感じしますね。

ふ化作業の見学 ~2025~

検卵 14日目(4月15日)

今回受け入れたタマゴの数は80個でした。

そのうち40個が有精卵だったことが分かりました。

今後、成長過程をまとめていきます。

ふ化 21日目(4月22日)

ただいま調整中です~

基本情報

  • 入館料:無料
  • 開館時間:9:00~16:30
  • 開館期間:4月~11月(冬期間は閉館)
  • TEL:0186-43-7133
  • 住所:〒017-0012 大館市釈迦内字獅子ヶ森1番地
  • 休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日)

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