きりたんぽとは
秋田名物として有名な「きりたんぽ」、その中でも大館市はきりたんぽの本場と言われています。
きりたんぽのダシにかかせない比内地鶏は、大館市が全国一位の産地となっており、コクのある美味しい「きりたんぽ鍋」を作ることができます。
また、大館の美味しい水と豊かな土壌で作られた「あきたこまち」、ネギやセリが使用されていることも美味しいと言われる理由です。
きりたんぽのはじまり
「きりたんぽ」発祥の地は、鹿角・大館地方で、その歴史は200年以上も前になります。
山村で暮らす林業者たちが、山での仕事の合い間に残ったご飯を長い棒に巻き付けて、味噌をつけて焼いて食べたのが始まりだという説があります。
また、マタギが冷えたおにぎりを温めて食べる方法として、山鳥の鍋にご飯を入れて食べたのが始まりだという説もあります。
きりたんぽの名前の由来
名前の由来も諸説あります。
たんぽ槍に由来
「たんぽ槍」とは槍の稽古で使うもので、棒の先端を綿や布に巻き付けていました。
その棒の形から「きりたんぽ」と呼ばれるようになったそうです。
ガマの穂に由来
きりたんぽは「ガマの穂」という植物に似ています。
ガマの穂、そして短い穂という意味から「短穂(たんぽ)」と呼ばれるようになった説もあります。
材料
・きりたんぽ
・鶏ガラ
・比内地鶏
・ごぼう(ささがき)
・舞茸(おおきめに手でさく)
・セリ(10センチ長さで切る、大きめが良いです)
・ネギ(ななめ切り)
・酒、しょう油、塩少々
作り方
きりたんぽの要(かなめ)はダシ。ダシを作るためは鶏ガラが必須です。
また、鶏ガラを用意できなければ「鶏ガラスープの素」で代替えすることもできます。
ダシづくり
大きな鍋(おおよそ直径35㎝)に水と鶏ガラをいれます。
鶏ガラを使えば20人分くらいのダシは取れます。
沸騰するまでは強火、沸騰してからはじっくり煮込むため弱火にします。
アクを取りながら1~3時間ほど煮込みます。
酒、しょう油を入れて、弱火で30分ほど火を入れます。
鶏ガラを鍋から取り出して、塩少々。この塩で味がしまります。
調味料はこの3点のみです。
鶏ガラを鍋から取り出して、酒、しょう油、塩少々を入れます。調味料はこの3点のみです。
たんぽづくり
すり鉢に炊いたご飯(あきたこまち)を入れ、すりこぎでつぶします。
お餅になりすぎず、お米の形が半分崩れるぐらいまでつぶします。
秋田杉で作られた棒です。
上の太い方につぶしたご飯を付けます。下の細い方は、たんぽを焼くときに刺すために細くなっています。
ご飯の量は100gぐらいがいいと思います。
棒を持つ手で、棒を回しながらおにぎりを握るぐらいの力で付けます。
最後はまな板で転がして、形を整えます。
完成です。これを炭火で焼きます。
昔は家に囲炉裏があったので、そこで焼いていました。
今回はきりたんぽを焼く専用の器械で焼きます。大館の板金屋さんで作っています。
上写真は焼く前のきりたんぽです。焼き待ちで、焼いた後もこちらに戻して荒熱をとります。
たんぽを棒から外すときは、棒を回しながら棒からご飯をはがすように外します。
手でちぎったきりたんぽです。
ちぎった方がきりたんぽに味が染みこみやすいですが、包丁を入れる人もいてそれぞれです。
ここはお好みです。
もちろん、きりたんぽを購入することもできます。
大館市とその周辺にはきりたんぽを作っている専門店がありますし、地元のスーパーでも売っています。
購入する際は事前に電話しておくと来店したときにスムーズに受け取ることができます。
店名 | 住所・TEL・FAX | URL |
---|---|---|
きりたんぽ専門店 十字屋 | 〒017-0846 秋田県大館市常盤木町18-9 TEL 0186-42-2230 Fax 0186-59-6712 |
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元祖むらさき | 〒017-0847 秋田県大館市幸町12-9 TEL 0186-59-5033(発送・通販) 0186-42-0741(店舗予約) |
https://tanpo.jp/ |
ベニヤマきりたんぽ工房 | 〒017-0804 秋田県大館市御成町2丁目16-25 TEL 0186-59-7773 FAX 0186-59-7774 |
https://beniyamakiritanpo.com/ |
さんのう きりたんぽ | 〒017-0804 秋田県大館市柄沢字山王台21-2 TEL 0186-42-2105 FAX 0186-42-9233 |
https://sannou.net/ |
鍋づくり
さあ具材を入れていきましょう。
材料は
鶏肉(比内地鶏)・ごぼう・舞茸・ねぎ・セリ です。
お好みで糸こんにゃくもアリです。
上の写真は6~7人前です。
ダシをとった大鍋から、上写真の手つき鍋へ、今回食べる分のダシを入れて火をかけます。
1.鶏肉を入れる
ダシ汁が沸騰する直前で鶏肉を入れ、ふたをします。
2.ごぼうを入れる
沸騰する直前でささがきごぼうを入れます。
3.舞茸を入れる
手で一口サイズにちぎった舞茸を入れてフタをします。
4.きりたんぽを入れる
沸騰する直前に、手でちぎったきりたんぽを入れます
5.ネギを入れる
ネギを入れますが、きりたんぽはあまり煮込むと崩れてしまうので、きりたんぽとネギはほぼ同時が良いかと思います。
弱火で火を入れます。
6.セリを入れる
ネギ、きりたんぽに汁がしみた頃、セリを入れて火を止めてフタをします。
セリは火が通りやすいので煮込む必要がありません。
こうした方がシャキシャキした歯ごたえとセリの香りがよく残ります。
じゃじゃーん!
うつわに盛り付けて完成です。
さぁ食べましょう~~
今回のお品はこちら
・きりたんぽ
・野菜の浅漬け(米こうじ)
・切り干し大根と水菜の味噌ドレサラダ
・リンゴ煮とあさづけのデザート
素材そのもののうま味を活かした料理はとても優しく、自然と体が受け入れるのを感じます。
いくらでも食べられる気がしました~~
まとめ
今回はきりたんぽ鍋の作り方を紹介しました。
ちなみにこのダシはうどん、そば、中華麺で食べてもおいしいです。
材料があれば自宅でも簡単に作ることができるので、ぜひ作ってみてください☆