【秋田グルメ】なぜ秋田で生まれた?きりたんぽ鍋の歴史と地元のこだわりを解説!

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きりたんぽ鍋は、大館をはじめとする秋田県の郷土料理で、特別な行事や家族の集まりの際に食べるものとして知られています。

また観光客にも人気があり、リピーターも多く、全国的にも知られている鍋です。

その人気さから冷凍商品やレトルト商品が、近年発売されています。

そこで、「なぜ秋田で生まれたの?」を知る人は意外と少ないのではないでしょうか?

実は、秋田の山仕事や、雪国での暮らしと深い関係があるんです。

この記事では、きりたんぽとは何かについて解説します!

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きりたんぽ鍋とは

秋田の郷土料理

秋田県を代表する郷土料理として全国的に知られている「きりたんぽ鍋

「きりたんぽ鍋」には次の特徴があります。

・ご飯をつぶして串に巻く

・炭火で焼く

・きりたんぽをちぎって鍋に入れる

・比内地鶏がベースの醤油味

また地元には、このようなきりたんぽ焼き器があります。

きりたんぽ専用焼き器

主な具材

きりたんぽ鍋の具材は主に次の通り。

この具材があれば、本格的なきりたんぽが出来ます。

後に詳しくまたご説明します。

・ほかほかご飯(あきたこまち推奨)

・比内地鶏のガラ

・比内地鶏

・舞茸

・ごぼう

・せり

・糸こんにゃく(家庭料理では入れる)

・醤油

・日本酒

・塩

どんな味?~地元民のこだわり~

きりたんぽ鍋は、どんな味付けになっているのでしょうか?

そこには、地元民の深いこだわりが詰まっています。

基本は醤油、つゆの素を使わない

醤油

きりたんぽの味付けの基本は、醤油一択です。

生醤油の風味によって、具材の旨味が引き立つ味となります。

地元民のこだわりとして特筆したいことは、市販の「つゆの素」などの調味料を使用しない点です。

素材そのもののうま味を活かすため、余計な添加物や人工的な風味を避けることが大切にされているんですね。

「つゆの素」が必要ないのは、鶏ガラを煮込むことで、鶏のうま味たっぷりのスープが出来るから。

最初に、鶏ガラを2~3時間かけて煮込んだスープを作ります。

シンプルながらも手間を惜しまない所が、きりたんぽ鍋の美味しさの秘訣です。

日本酒と塩で深みをプラス

日本酒

さらに、きりたんぽ鍋には日本酒が欠かせません。

日本酒を加えることで、全体の味わいがまろやかになり、風味の良い香りが漂います。

もちろん、料理酒でも十分ですが、日本酒の方が風味により深みが出ます。

また、最後に塩で味を引き締めることで、素材一つひとつの持ち味が際立ちます。

塩は、醤油には無い塩辛さがあるんですね。

このシンプルながらも計算された味付けが、地元ならではの味を出しています。

きりたんぽの歴史

きりたんぽ発祥の地は、鹿角や大館地方と言われています。

その歴史は江戸時代にまで遡るとされています。

マタギ文化がルーツ

きりたんぽ鍋の起源は、「マタギ」と呼ばれる狩猟を生業とした人々の文化に深く関わっています。

「マタギ」とは、山間部で生活し、山の恵みを活かして生計を立てる人々のことを指します。

「マタギ」は、厳しい自然環境の中で生き抜くために様々な知恵と技術を持っていました。

特に冬季期間中は、何日も山中で寝泊まりしながら狩猟を行っていました。

冬の山中での生活は食材が限られているため、工夫が必要でした。

そこで食べていたものが、狩猟で得た山鳥の肉を鍋で煮込み、そのスープに冷えて硬くなったにぎり飯を入れて温めるという食事方法でした。

この栄養価が高い料理で、エネルギーを補給するんですね。

とはいっても、毎日このような鍋料理を食べることはありませんでした。

基本は、乾燥させたおせんべい形のご飯をあぶり、それに味噌を付けて食べていました。

この「ご飯を鍋で温める」という風習が、現在のきりたんぽ鍋の原型となったと言われています。

きりたんぽ鍋のルーツを辿ると、厳しい自然と向き合いながら生きたマタギたちの知恵と工夫が詰まった料理であることがわかります。

このように、きりたんぽ鍋は秋田の文化を表しているものだったのでした。

山間部の林業者の食文化がルーツ

山間部で働く林業者たち(木こり)の食文化だったとも言われています。

木こりが、仕事の合間に簡単に作れる料理として、杉の木にご飯を巻いて焼いて食べていたと伝えられています。

焼いたご飯に、各自家から持ってきた味噌を付け、また焼いて食べる。

甘めの味噌や辛口の味噌など、家庭や地域によって違っていて、その家独自の味わいがあったと言われています。

これが今の「味噌つけたんぽ」となりました。

シンプルで素朴だけど、とても美味しい料理です。

味噌つけたんぽ

きりたんぽの名前の由来

では、きりたんぽの名前の由来はなんでしょうか?

たんぽ槍に由来

「たんぽ槍」とは、槍の稽古で使用される道具です。

通常の槍は、上のイラストのように先端が鋭くとがっています。

稽古用の「たんぽ槍」は、安全を考慮して作られています。

先端部は布で巻かれ、丸みを帯びた形になっているので、相手を傷つけることなく槍の技術をみがくことができます。

「たんぽ槍」と「きりたんぽ」は、見た目が似ていることから、この名前がつけられました。

ガマの穂に由来

ガマの穂

ガマの穂とは、水辺に生息するガマ科の植物の花穂です。

夏から秋にかけて上写真のような状態で見られますが、茶色の花穂が、ある時期になると白いふわふわとした綿毛を大爆発させる。という植物です。

きりたんぽは、爆発する前のガマの花穂の状態に似ています。

ガマの穂よりも短い穂のようなもの・・・短穂(たんぽ)。

短い穂という意味から、「きりたんぽ」と名付けられるようになった説もあります。

きりたんぽ鍋に欠かせない具材

きりたんぽの主な具材は6点。

これがあれば、本格的なきりたんぽ鍋が作れます。

比内地鶏

比内地鶏

きりたんぽ鍋の味を決定づける重要な要素が比内地鶏です。

比内地鶏は濃厚な旨味としっかりとした歯ごたえが特徴の地鶏であり、この鶏肉からとれるスープが、きりたんぽ鍋の風味を決定付けます。

そして、食肉として流通している多くはメス鶏とされています。

あきたこまち

きりたんぽ鍋に欠かせないもう一つの主役が「きりたんぽ」そのもの。

多くのきりたんぽには、大館市や北秋田地方産のお米「あきたこまち」が使用されています。

美味しい水と、豊かな土壌で育てられたお米は、粘り気と甘みとやわらかさが特徴で、きりたんぽに最適な素材だと言われています。

炊きたてのご飯をつぶし、棒に巻きつけて焼き上げることで、香ばしく柔らかな食感が味わえます。

ごぼう・舞茸・ねぎ・セリ

きりたんぽ鍋の主役が比内地鶏とお米なら、その脇を固めるのがこちら。

・ごぼう

・舞茸

・ねぎ

・セリ

どの具材も風味豊かで、比内地鶏のスープと混ざり合うことで、深みのある味わいが作られます。

しっかりとした風味でありながら、鍋の中で喧嘩することはないという、優しい味に仕上がるんです。

きりたんぽの食材

鶏肉・ごぼう・舞茸・ネギ・セリ

秋田では普通、てか絶対⁉なルール

きりたんぽ焼きの串は杉の木

きりたんぽ串

杉の木を使うのは次のメリットがあるからです。

・余分な水分を吸収する

  ご飯の水分をちょうど良く吸い取り、ふっくらとした食感に仕上げてくれます

・秋田杉の豊かな香り

  上品な杉の香りがご飯に移り、美味しさが一層引き立ちます

・優れた抗菌作用

  天然の抗菌効果があるため、衛生面でも安心です

セリは根っこも食べる

セリ

きりたんぽ鍋に欠かせないセリですが、秋田では「根っこ」を切り落とさずに丸ごと食べるのが大定番。
実は、セリの旨味と強い香りが一番凝縮されているのがこの根っこの部分なんです。

泥をきれいに洗い流した白い根っこは、シャキシャキとした心地よい歯ごたえで、比内地鶏の出汁とも相性抜群です。
本場の味を再現するなら、ぜひ根っこも捨てずに鍋に入れてみてくださいね。

多くの家庭は糸こんにゃくを入れる

糸こんにゃく

きりたんぽ鍋に糸こんにゃくを入れる理由はただ1つ、美味しいからです。

多くの家庭では定番となっている具材です。

ただし、外食向けのきりたんぽに糸こんにゃくは入っていません。

これはおもてなしとしての「正統派の具材」から外れるためですが、家で楽しむなら入れない手はありません。

決して入れてはいけない具材

一方で、地元では『これだけは絶対に入れてはいけない』とされているNG具材もあるんです。

具材そのものはどれも美味しい食べ物ですが、きりたんぽ鍋の味をガラリと変えてしまうため、避けられています。

しいたけ

 香りと主張が強すぎて、比内地鶏の出汁の風味を消してしまうため

白菜、キャベツ

 水分が多く出すぎてしまい、せっかくの醤油スープが薄まってしまうため

人参、大根などの根菜類

 根菜特有の甘みがスープに溶け出し、きりたんぽ鍋本来の味ではなくなってしまうため

ジャガイモなどの芋類

 煮崩れてスープが濁ってしまい、とろみがついてしまうため

まとめ

・マタギや林業の文化から生まれた

・名前はタンポ槍、ガマの穂に由来

・シンプルな味付け

・知られざる地元ルールがある

ぜひこの記事をきっかけに、「きりたんぽ」をぜひ食べてみてくださいね!